“いかにも”なファサード。ま、それが“らしさ”なんだけど。
蒸し鶏。ボリュームがある。ひとりならこれだけでお腹いっぱい。
神戸・三宮のド真ん中を通るフラワーロードと山手幹線が交わる、
加納町交差点から西に50mほど行くと、深夜もギラギラとサインが光る。
今話題の組事務所ビルがデーンと立っていて
覆面パトカーが24時間、路上で見張っているあたり。
看板は黄色ベースに赤文字のいわゆる中華系の安っぽい感じで、
なおかつ張り紙がベタベタ貼ってあるのでガラス戸から店内はうかがえない。
初めて入ったときは勇気が要ったけど、
一度入ってしまえば何のことはない、
深夜にオッサンがひと息ついて食事ができるお店。
と言っても、スタッフは皆さんあまり日本語が上手じゃない中国の方で、
ニコニコしている愛想の良いお母さんの存在以外は、
ホスピタリティが特別良いわけでもない。
じゃあ何でここがお気に入りかと言えば、
深夜3時まで開いているところと、
客で混み合っていようがひとりポツンと食べていようが、
全く構わずに放っておいてくれることに尽きる。
味はそこそこ。お値段が安めなので、全然文句はない。
仕事で遅くなった時や、1杯飲んだ帰りがてら、夜中の1時ぐらいにお店に入る。
大抵はお客さんが1人いるかいないか。
あとから水商売のお姉さんとお客さんが一緒に入ってきたり、
仕事を終えた飲食業界の人と思しきお兄さんがひとりで入ってきたり。
たまに居る10人ぐらいのグループ客は、同業者系の方が多い気がする。
席に着いたらまずキリンの瓶ビール。
焼餃子は250円だったかな?そのあたりの安いつまみを頼んで、最後にご飯物。
割合よく食べるのは「肉めし」と言われる中華飯のシンプルなものか、五目炒飯。
炒飯はパラッと仕上がって、なかなか美味しい。
かなり深い時間にケーブルテレビの通販番組や特集番組をBGMにしながら、
誰とも話をせず、静かにひとりでぼんやりビールを飲んで、
お腹を満たすことができるありがたいお店。
お店を選ぶ理由は、美味しい/不味いだけじゃなくて、
過ごしたいように過ごせる店かどうかというのも大きなポイント。
ヘトヘトに疲れて、でも真っ直ぐ帰りたくない時もある。
自分は神戸に来てからというもの、相当仕事ですり減っているので、
誰かと過ごしたい訳じゃないけど、深夜にひと呼吸置く場所を常に探している気がする。
オッサンのサードプレイス。
同じような理由でこの店に通う常連さん、多いんじゃないかな。
そしてこの店に通うようになってから、余計な脂肪がつき始めた。
300円で山盛りの搾菜。拍子木カットで甘め。オッサンの深夜ひとり飲みにぴったりのアテ。
これが一番かな。五目炒飯。目玉が乗っているのが嬉しい。スープはつくときとつかないときがある…
豚足。ビールのおつまみにぴったり。
肉玉子めし。これはやや味がぼんやり…もっとジャンクな味付けでいいと思う。
肉めし。名前の割に野菜が多くて嬉しい。キャベツ多めよりも冬場の白菜多めの方が好み。
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