アラフォーからの転職・移住・結婚・デザイン…あてどもなく彷徨う中年放浪記

2016年3月3日木曜日

怒らない生活という考え方

その日食べたフォアグラの茶碗蒸し。
こういう食事ばかり食べていれば怒るのがばからしくなるかも知れない。

先日、とある美女からお誘いがあり、友人のお店に食事に行った。

彼女はバーとスナックの中間みたいなお店の店長さん。
自分は彼女のお店に月に2〜3回ぐらい通うライトな常連客で、
毎回1時間ぐらい軽く飲んで、他愛のないおしゃべりをして過ごす。

実の美人三姉妹が和服を着こなしてカウンターに立つため、
いつもオジサンで溢れている。
そりゃ通うよな。所謂「夜のお店」ではないのでお高くないし。

食事に誘ってくれたのは三姉妹の次女。
彼女はつい最近結婚してご懐妊したので、いまは仕事をお休みしている。

(いつもそのお店に行くと、北条司のマンガ
『キャッツ♥アイ』に出てくる喫茶店みたいだな、と思っている。)



彼女が結婚したパートナーは、結構年上の外国人。
なれ初めや新婚生活をあれこれ聞きながら食べ飲みしていたのだけど、
面白いな、と思ったことがあってメモ。

相手の方は日本に住んで長いのだけど、家族は今は自国で暮らしているとのこと。
国民性に加えて、もともと階級制度がある民族の裕福層出身なので、
彼の家族は皆、驚くほど適当・いい加減・何もしない人たちらしい。
(日常的な家事は、お手伝いさんがやるべきこと。)

彼女は最初はそのことに驚いたのだけど、
彼の父親から「息子や我々を怒っちゃだめだよ、楽しくないから」
といった感じで、最初に会ったときに諭されたらしい。
日本人とのメンタリティの違いを充分理解していたのだろう。

これって見方によっては自己弁護や身内びいきみたいに思いがちだけど、
彼らは至って本気でそう信じていて、実際に家族で食事を始めたら
オールで朝まで飲みまくって踊りまくるらしい。
「明日の仕事があるからいい加減にしなさい!」とか、
「パートナーを放っておいてどういうつもり!」とか、
そういうことを言う人は誰もいないらしい、そもそも発想すら無いから。

これも国民性なのか民族性なのか彼らの習慣なのか、
とにかく今の日本に暮らす我々とは大きく違うのだけど、
そういうときにカリカリしたり、
小さなことに腹を立ててもハッピーになれないよ、ということらしい。

これって大事なことで、
腹が立つことがあって、怒ることはエネルギーを使うけど、
同じぐらいのエネルギーをハッピーな方向の考え方にスイッチできれば、
どれだけ救われる(気になる)人がいるだろう。

自分の思い通りになることなんて、ホント少しのことだけだし、
それが面白いかと言えばそうでもないんだよね。歳を取れば取るほど尚更。

彼女の旦那さんは、毎日を楽しく過ごすためのヒントを
たくさん持っている人みたい。
それはそれで興味深いのだが、やはりカルチャーギャップも大きくて
彼女はいろいろと手探りで新婚生活を送っているみたいだった。
そりゃ赤の他人が一緒に生活するのは、最初は難しいよね。

文化の違いや他者(新しい家族・これから生まれてくる子ども)を
受け入れることなど、いつもお店で話すような感じで話し始めたけど
なるほどと思うことをたくさん聞くことができて、楽しい夜だった。

彼女は臨月も近いぐらいなのに、全然お腹が大きく見えなかった。
あまり遅くまで出歩くことはできないので、
ダラダラと飲み続けている自分より先に、軽やかに帰っていった。

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