アラフォーからの転職・移住・結婚・デザイン…あてどもなく彷徨う中年放浪記

2016年2月10日水曜日

神戸お気に入りのお店:一燈園(いっとうえん)

昼からひとりで飲むのに最高のお店。

神戸に来て驚いたことのひとつに、串カツ屋が多いというのがある。
そんなにこっちの人は串カツが好きなのか?と越してきた当時は疑問に思っていた。

東京は焼き鳥屋はやたらとあったけど、
串カツ屋なんてほとんど無かった気がする。
現に、自分は人生で初めて串カツを食べたのは、神戸に越してきてから。
自分が東京を離れるのと入れ違いぐらいの時期に、
東京にも串カツ屋チェーンが増えたみたいだけど。

ソース2度浸け禁止とか、食べたことがなくても
知識としてそんなことは知っていたけど、
最初は串カツってものとの距離感を計れずにいた。



今の住まいの近くに水道筋商店街という商店街がある。
阿佐ヶ谷におけるパール商店街のような感じ。
水道筋は1本裏手に市場もあるので、その辺りは違うけど。

その商店街を進み、真ん中あたりでちょっと折れたところに、
一燈園(いっとうえん)」がある。
お年を召したオヤジさんとオネエさん、
その娘さんらしき女性と3人でやっているのかな。

いかにも昔からある店といった風情で、
思わずのれんをくぐってみたくなる店構え。
ひとりで昼から飲んでいても全然気負わなくて良い。

ここに来るのは決まって日曜日。
午前にバスケをして、商店街に買い物に行きがてら、
気が向いたときにここに立ち寄る。

他にお客さんが誰もいないこともあるし、
摩耶山あたりをハイキングしてきた山ガール(ただし妙齢)3人組とか、
近所のくたびれたカップルとか、その時々でいろいろ。

串はどれも安く、大体5〜6本を頼む。ジャガイモとかタコとかイワシとか。
串カツにはソースが既につけられた状態で、皿にはキャベツが敷かれている。
ビールはキリンの瓶を1本。

テレビではプロ野球中継をやっていたり、
ちょっと時間が遅くなると相撲中継をやっていたり。
それをぼんやりと見ながらビール、串カツ、ビールと繰り返す。
背中はシート一枚隔てて道路なので、その開放感も心地良い。
ビールを飲み干し、串カツを食べ終えたらそこで切り上げる。



串カツとの距離感は、ここ2年ぐらいで何となく掴めてきた。
ちょっと気になった時に気楽にお店に入り、
ガッツリ腰を据えずにサッと食べて店を出る感じ。
金額的にも、そんなお手軽感。

おやつやスナックまでは軽くないけど、食事までは重くない。
焼き鳥だったら、串カツより皆しっかり食べてしっかり飲む。その違い。

神戸の人は、そのどっちつかずで微妙な位置に
串カツをわざわざ据えているように見える。
玉子焼(明石焼)も、存在として似ている気がする。

絶対的に美味しいというものではないけど、
時々、ソース味をふと思い出して食べたくなる。

この渋さ。外の気配を感じながら飲むのが実に良い気分。

夜の外観。ここはよほど酒修行した人じゃないと、
女性ひとりでは入れないだろう。

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