音楽はポピュラーミュージックの括りなら割と何でも聴く。
iPhoneにあれもこれもと突っ込んであって、
Bluetoothのワイヤレスイヤフォンで電車や徒歩移動中につらつらと聴いている。
数年に1度ぐらいの頻度で、癖(へき)というか病気というか、
業務やら何やらがギュウギュウに詰め込まれて心身が疲れ切ってくると、
なぜかアイドルの曲にハマる。
別にアイドルおたくではなく、普通のいちファンのつもりなのだが(普通って何だ)、
その界隈で呼ぶところのいわゆる「楽曲派」にもならない、いわゆるニワカ。
アイドルなら誰でも良いわけではなく、
またそのアイドルの曲ならどれでも、というわけではない。
その時の心境に「ピタッ」とドはまりする曲が、いずこからフラリ現れる。謎だ。
ガムシャラに頑張っている(ように見える)女の子の置かれたある種悲壮な状況と、
勝手に自分を重ね合わせて「俺も頑張る!」と共感ごっこしているのかも知れないし、
純粋に若い女の子の“アイドル”然とした歌唱やパフォーマンスに通底する、
くたびれた心に効く真理が隠れているのかも知れない。
2012年ぐらいから次々と自分の琴線に触れ、涙腺を刺激しつつ、
深夜残業の癒やしとなり、徹夜の突撃マーチとなり、
データなのに擦り切れんばかりにループで聴きまくるという時期が
それぞれあった「名曲」たち。
クリスマス〜年末に発症してばかりな気がするのは、やはり年末進行業務のせいか。
Perfume「チョコレイト・ディスコ」「The best thing」
少女時代「Gee」
東京女子流「鼓動の秘密」
Tomato n'Pine「ジングルガール上位時代」
そこに今回、また新しく1曲加わってしまった。
Negicco「ときめきのヘッドライナー」!
残念ながら散開してしまったトマパイのプロデューサー、ジェーン・スー女史と、
ノーナのゴータ師ががっぷり四つに組んだらそりゃあ良いに決まってるよね。
…と思ったままドロップされてから、1年以上放置して忘れていた。
年末の忙しいさなかにふと気になって聴いてみたところ、
久々“ガツン”と、自分の一番敏感な部分をブン殴られてガクガク揺さぶられてしまった。
この年末年始で「ときめきのヘッドライナー」ばっかり、一体何回聴いたことか。
「ネガティヴ・ガールズ!」も「アイドルばかり聴かないで」もキラー度高かったけど、
それを軽々と越えてしまうこの強度。
そして相性なのか、スーさん仕事が涙腺を刺激する打率が高すぎる。
トマパイの「ジングルガール上位時代」も
サビの前にそういう箇所があって、なぜか泣けるから困る。
…
スーさんがタマフルに衝撃の初登場を果たした時(1・2・3・オマケ)から、
シケ金、そして大ブレークの現在に至るまで、
この同世代の天才にやられっぱなしで、心の中で全面降伏している。
何より、底抜けに面白い(親友オリーブさんも)。
ノーナも20年近く前、ライブやクラブイベントに行きまくってたので
TBSやらマイケルやらでゴータ師もスーさんみたいに大ブレークしたのが何か不思議だ。
そしてあの3人が着実にステップアップして、まだ3人でバンドやってるのが良い。
昔の曲も好きだけど、最近の曲の方が更に好きだ。
多分、音楽的な嗜好性の「芯」は10歳ぐらいから大して変わらない。
一十三十一さんが子どものとき、地元の北海道で
父親がアーバンでリゾート感満載のレストランをやっていた話。
そこで流れていたのが山下達郎とか竹内まりやとか須藤薫とかで、
大人の世界を感じてあこがれたと話していて、
それが大人になって、いざやっているのがド直球のシティポップス。最高。
三つ子の魂百まで。
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